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Editor's Voice

俺たちのミッレミリアPART14

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久しぶりの更新です。ミッレミリアの続きです。
バルセロナからサラゴサを抜けて首都マドリッドへと続く高速道路は、バルセロナ前後の状態と比べて、明らかに道として見劣りするものだった。電気なんかほとんどないし、路面もざらざらだし、曲がりくねっているし。そんな中を、懐が寂しい状況で駆けぬけるのは、歓びでも何でもなかった。
セアトアルテアは快調に走ってくれている。けなげ、でさえある。こんな状況に陥っても尚、クルマの機能はクルマとしてあり続けてくれる。頼るべきはクルマでしかなかった。
夜明けにはまだ数時間あるというのに、さすがは首都に向かう幹線高速だ。サラゴサあたりでは、真冬の海のリゾートホテルのように、寂しくほとんど貸し切り状態だったのに、クルマがわさわさと増え始めたのだった。やはりというべきか、荷物を積んだ商用車が多い。出勤にはまだ時間があるし、スペイン人が我々の想像するよりも勤勉だったとしても、我々を上回るほど勤勉であるということもあるまい。
要するに私は、現金のない不安を太陽の光を見ることで解消できるのではないか、などという心境にまで陥っていた。そんなことをYさんに言ったら最後、頭のねじが緩んだかねじ切れたかと思われるに決まっている。私は、内心の動揺を隠すかのように、無理矢理、鼻歌混じりで見るからに運転を楽しんでいる風情を演じていた。
クルマが多くなったとはいえ、渋滞するほどではない。それに、まだ夜が明けていないから、遠い景色が見えるわけでもない。人とクルマの気配を感じるだけマシというぐらいのもので、アルテアは淡々と距離をこなしてゆく。ここまできたら、クルマも人も同体なのだった。

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