親しみやすいコストパフォーマー
例に漏れず、フルモデルチェンジで随分とでかくなりました!
従来比で、全長+180mm、全幅+80mm、ホイールベース+70mmです。それでも単なるおデブさんに見えないのは、全高をちょい(5mm)下げたから。トレッドも拡がって、最小回転半径は旧型よりほんのわずかに小さくなっています。
RAV4をライトクロカンなんて言ってた時代が懐かしゅうございますな。ミニバンの「ミニ」同様に、アメリカさんから見ればこれでもライト。ちゃんと乗れるライト出さんかい!という市場の要求に応えた次第。
事情は、ライバルも同じです。スズキエスクード、三菱アウトランダー(エアトレック後継)、みんなだいたいこのサイズ。アウトランダーだけが3列7人乗りを用意していますから、ちょっと長くて立派に見えますが。
もっとも、このRAV4もロングがあるんです。しかもV6。エスクードの2.7なんかとライバルになるやつですね。そっちの方はクルーガーいらずな格好よさ。
それにしても、絶妙な値付けですなあ。197万4000円から247万8000円ですよ。アウトランダー(詳しくは右のカタログ情報をチェックしてください)、ひとたまりもない・・・。エンジン性能はイコール、でもCVT7速。インテリアの豪華さでも勝ち。全長短いとはいえ、7人乗りがいらんって人にはカンケーないですし。4.4m切った方がラクっちゃラクですから。
そう考えると、どうせオーバー2リッターなんだから、エスクードの2.7はお得感あります。
走りはどうか。スポーツっていう一番高いグレードに乗ってみました。18インチタイヤを履いて、オーバーフェンダー仕様になっているのが特徴。メカニズム的には、S-VSCとアクティヴ4WDの協調制御とか、ヒルスタート、ダウンヒルコントロールなんていう最新流行クロカンアイテムをびっちり積み込んでいます。
新しいFFプラットホームというだけあって、もはや背の高いクルマ特有の”腰下ぶるぶる”感はありません。とてもカッチリと走る。アウトランダーやエスクードもそうでしたから、もうそんなことで驚いてはいけないのですが。
特に、街中での乗り心地。18インチということでたまーにバタバタしますが、平素はいたって快適。ぶよんぶよんな感じもなきゃ、もちろん、がっちがちもない。70km/h前後のフラットな爽快感こそアウトランダーに負けている感じもしますが、嫌味はありません。きっと17インチはもう少ししっとりしていることでしょう。
ライバル3台、出揃いました。最終的には”カタチで選びましょう”なんですが、どうやろね。長く付き合うなら、走り味に飽きのこなさそうなエスクード。コストパフォーマンスと親しみやすさでRAV4。高速クルージング重視でアウトランダーという感じでしょうか。