イギリス・ロンドンにあるブガッティ・ディーラーはH.R.OWENです。イギリスで最もブガッティを売るディーラーであり、ベントレーで最古の正規ディーラー、ジャック・バークリーも傘下に収めています。
ブガッティの隣に見えるベントレーもH.R.OWENですし、フェラーリ、ランボルギーニ、マセラティ、ロールスロイスのディーラーも展開し、年商は5億ポンド程度ですから・・・、日本で言うところのコーンズ・モーターカンパニーですね。そのほかアストンマーティン、BAC、CZINGER、RIMAC、ロータスの取り扱いもしています。
ロンドンのブガッティ・ショールーム、ご存じの方もいらっしゃるでしょうし、Googleストリートビューでもお分かりいただけるように実にひっそりと佇んでいるんです。ショールームに入るには事前予約(招待制とも・・・)しなければなりません。ブガッティのような超高額車両をお買い求めになる超絶富裕層には、エクスクルーシブな雰囲気、大切ですもんね?
にもかかわらず、ロンドンのブガッティ・ショールーム、なんとなく方針転換をしようとしているようです。
なんと、なんと、なんと、一般庶民でもショールームに気軽に(?)立ち寄れることができる「エットーレ・カフェ」をオープンさせたんです。とはいえ、ブガッティのショールームがやるんですから、超一流どころのコーヒーマシン、ユーロプロジェクトのものを導入しているそうです。
メニューはカプチーノ、ラテ、アメリカーノ、ノワール、マキアート、エスプレッソで、価格は3ポンド~、と拍子抜けするほどリーズナブル。
メニューを眺めて、“あー、ホントだ・・・。おいおい、なんだTHE ETTORE SHOTって?!”ってお気づきになった方はお目が鋭いです。なんと、なんと、なんと、究極のエスプレッソは一杯50ポンド(約8000円)もするではないですか!
THE ETTORE SHOTは専用のカーボンファイバー製カップで提供されるそうです。どんな味わいなのか、ものすごーく気になります。同じメニューにあるエスプレッソとどのくらい違うんでしょうね?
ただ、このTHE ETTORE SHOTを頼むと、ブガッティのショールーム内を専属スタッフが案内してくれるんですって。車両はもちろん、ブガッティがライセンス供与している“ライフスタイル”グッズや家具などを見て回れるんですって。
エスプレッソに50ポンド払った人は、超絶富裕層専用ショールームに入れる・・・、つまりは、“エントランスチケット”の役割を担うんでしょう。もし、本当に商談にショールームを訪れている超絶富裕層が居た際は、どのように対処するのか気になるところです。
ぶっちゃけ、ブガッティ―のショールームがあるメイフェアは地代がバカ高いので、デッドスペースとなっていたところにカフェをオープンさせることで収益化に繋げようとしているように思えてなりません。そして、あわよくばメイフェア周辺に勤務するエリートたちにブガッティの世界観を刷り込み、いずれは顧客にしようとする魂胆なのでしょう(笑)。
なお、H.R.OWENは2013年にマレーシアのベルジャヤ・コーポポレーションがフィリピンの子会社を通じて大株主となり、2016年に全株式を取得して子会社化。そんなベルジャヤ・コーポレーション、マレーシアでは子会社の一つがスターバックスを展開しています。
まさかスターバックス運営で得たノウハウを生かそうとしている????