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Editor's Voice

俺たちのミッレミリアPART5

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Y編集長と私は、仕方なく、扇形に広がった列とも言えない列の、ここが最後と思しき場所に陣取った。チェックイン時に私の後ろにいた中国人の団体は、すでに交渉を終えたのだろう、ブースの脇で談笑している。何ということだ。なぜ、俺たちだけをチェックインさせた。今更ながら、怒りが込み上げてくる。そして、私の荷物はどこだ、いったいどこなんだ?!
怒りのこもった一方通行の会話だけが前方から聞こえてくる。ゆっくり、一人また一人と諦めの表情で去ってゆく。どうやら、交渉の余地は、サンバを踊るブラジル人女性のパンティよりも、小さいようだった。
案の定、係員の説明は許容できるものではなかった。
「申し訳ないんですが、明日の今日と同じ便しかコーディネートできません」
「お話にならへんがな、俺らは今晩中にセビリャまでいかなあかんのよ。大事な仕事があっての。1日しかチャンスがないんや」
「不可能です。私には何もできません」
「そっちこそむちゃくちゃやがな。そこを何とかしてくれよ」
「私はイベリアの人間じゃありませんから、できません」
「そんなん分かってるがな、せやけどこれが仕事やろが、あんさんの」
「私にはできません。今晩、エアフランスでパリに戻って午後13 時発のイベリア便に乗れば少し早く行けます」
「間に合わへんやんか、それでも」
「私には何もできません」
「ほんだらそのフライトはここでアレンジできるんかいの」
「私にはできません。エアフランス分はお客様持ちでエアフランスのカウンターまで行ってください。隣のターミナルです」
「なんでそんな面倒くさいこと俺がやらなあかんねん」
「私にはできませんから」
「やれっちゅうねん。ところで、俺の荷物はどこにあるのん?」
「左手奥の壁を左の方に進むと扉があって、そこにほにゃららほにゃららいう会社の名前が書いてありますから、そこを押してインターホンで事情を説明して受け取ってください」
「ようわからんけど、また来るで~」
人間同様、中に入ってしまっていた荷物を何とか受け取り、我々は仕方なく、隣のターミナルにあるというエアフランスのカウンターを目指しはじめたのだった。

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