1948年まで白人専用高級居住地区だった、アメリカ・サンフランシスコ近郊のプレシディオ・テラス。Googleストリートビューで見ればわかるように・・・、今でも豪邸40軒が立ち並ぶ高級住宅地です。ゲートで区切られ、一般の立ち入りは禁止の居住区です。そんな居住区であっても、道路使用税を州政府に収めることが決まりなんですって。プレシディオ・テラスの場合、その額、年間14ドル。
ただ、このプレシディオ・テラスの管理組合、出納係りの住所が変わって請求書が届かず、過去30年間未払いだったんです。そこでプレシディオの自治体が法律に定められた手続きに従い、プレシディオ・テラスの道路を競売にかけたんです。未収金、利息含め、総額994ドル回収のために・・・。そして、不動産投資会社経営者のカップルが9万100ドルで落札。
しかも、落札されたのは2015年の9月で、今年5月に所有権情報登録会社が地元住民にコンタクトを取るまでニュースになっていませんでした。じっくり焦らず、この道路の活用を検討していたんでしょうねぇ。ちなみに私道に停められるクルマは約120台。しかもサンフランシスコは慢性的に駐車場不足っ!ああ、儲かりますねぇ。っで、この私道、現在、タイトル保険の加入手続き中だそうです。当然、プレシディオ・テラスの住民にとっては寝耳に水で、自治体に対して署名活動を行っているようですが・・・、落札取り消しになる見込みは少ないです。
元白人専用高級居住地区での話、という点で皮肉なのが・・・、この不動産投資会社経営者カップル、アジア系移民一世なんですよねぇ。
情報を制する者が勝利を収める、とはまさにこんな感じなんでしょう。