つい先日、フィスカー・カーマに納品されたA123システムズのバッテリーが、アメリカで5500万ドル分のリコールとなったと発表されました。自動車王国で特に取り上げなかったのは、そもそも政府主導のエコカー推進支援の融資をふんだんに活用するフィスカーの姿勢に疑問を抱いていたからです。もちろん、色んな自動車メーカーがこの制度を活用していますが、フィスカーは次から次に申請していて・・・、なーんかきな臭くかんじられたんです。
でも、このリコールで脚光を浴びるようになったのはA123システムズです。リチウムイオン電池開発で先行していると日本でも大々的に取り上げられてきたベンチャー企業ですが、5500万ドル分のリコールに耐えらるか疑問符を投げかけるブルームバーグの記事がボストン・グローブに掲載されていました。
ドイチェ・バンクはA123システムズの株を「買い」から「ホールド」へとダウングレード。フィスカー・カーマがたまたまリコール対象になったと考えるのは簡単ですが今後、自動車メーカーはA123システムズの製品導入に二の足を踏むであろう、という解釈です。僕らが想像以上に大量生産する製品の信頼性、品質維持というのは難しいようです。
A123システムズはGMはシボレー・スパークEV、キャデラック・コンヴァージ(新規投入)へのバッテリー供給を契約済みですが、雲行きが怪しくなってきましたね。クライスラーはフィアット500EVへのA123システムズのバッテリー導入に向けて動いていましたが、最終的には契約不締結。今後、資金難にA123システムズが陥った際、救いの手を差し伸べるのはどこになるのでしょう?
Our View
Following the high-profile recall of $55 million worth of battery packs used in electric vehicles such as the Fisker Karma, battery producer A123 Systems is reportedly facing dire financial conditions. In fact, based on comments and official recommendations from a Deutsche Bank analyst outlined in a Bloomberg report, A123 may have trouble raising the capital needed to deliver on its orders without “massive equity dilution.
Head over to Boston Globe for more detail.
A123の経営を揺るがしているリコール
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執筆者:koganemushi