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“究極のRX−8″と呼べる「タイプRS」が追加された

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しばらくフルモデルチェンジはないだろう、と思わせる出来映え

デビューは’03年4月だったから、もう5年半も経っている。それでも古く感じさせないのはデザインの勝利、もしくはこのクルマがやっぱりスポーツカーであったことの証(あかし)、と言うべきか。今年(’08年)の春にビッグマイナーチェンジしたから、もうしばらくはフルモデルチェンジもしないはず。熟成を重ねた上でのマイチェンだから、自慢のロータリーエンジンをはじめ、めっこり手が加えられているが中でも注目はタイプRSという現時点で”究極のRX−8″というべき新グレードの追加だろう。今回の報告はタイプRSに絞ってお届けしたい。


標準仕様の外装もマスク回りやリアランプ回り、前フェンダーアウトレットといったディテールが変更されたが、タイプRSはさらにエアロパーツ(前、横、後)を加えていて、以前よりもかなりシャープな印象を与える。もっとも、フォグランプの処理などはデザイン的に未消化だし、モールのついたグリルデザインも好みが分かれるだろう。19インチの専用デザイン鍛造アルミホイールは、カタログ上のアナウンスはないものの日本BBS製だ。ビルシュタイン製のハードダンパーを奢っている。
インテリアも、全体の雰囲気こそそう変わらないものの、センターコンソールなどディテールの質感向上は見られる。タイプRSには、本革赤ステッチのステアリングホイールやシフトノブが備わった。タイプSとの最も大きな違いは専用デザインのレカロ社製シート。フレームデザインをマツダがおこしたスポーツバケットシートで、存在感は大きい。タイプSでは標準のBOSEサウンドシステムセットがオプションとなっている。ごくごくフツウの4スピーカーラジオ&CDセットが標準だ。
スポーツカーファンにとって、ちょっと残念に思えるのがハイスペックエンジンの馬力低下。カタログ値と乖離傾向にあるとの批判を受けてのもの、という説もあるが、スペックでは表せないエンジンフィールもロータリーの魅力。徒にパワー競争を意識せず、ユーザーやファンの期待を裏切らない意思をメーカーには持っていただきたい。エンジンの熟成に加えて、6MTの改良も進んだ。
ちょっと前の、例えばRX−7あたりのロータリーと比べても、RX−8の扱い易さには隔世の感を覚えたものだが、新たに改良が加えられたエンジンとトランスミッションを積む新グレード/タイプRSは、さらにさらに乗り易いものだった。レスポンスの良さが身上のロータリーエンジンが、さらにリニアな応答をみせ、クラッチミートもたやすく、思うように走れやしない街中でも、ちょっと鼻歌な気分。マニュアルミッションのクルマでリズミカルな運転ができたとき、飛ばさずとも楽しいと思えるもの。タイプRSには、それがあった。
そして、やはりロータリーエンジンのフィールがたまらない。個性と快感、その両方を有する。確かにみなぎるほどのパワーは感じないし、ターボ時代のロータリースポーツのイメージとはかけ離れているが、相変わらず芯に力のこもった、吸い込まれるような回転(正に! )フィールは、それだけで購入欲を掻き立てる。もちろん、シャシーやボディ、ステアリング系統の見直しも利いている。手応えとカエシに優れ、思い通りに操れている!という気分にさせるのだ。今となっては小ぶりなサイズもいい。スポーツカー的な演出の巧みさは、マツダの飛び抜けたオリジナリティだと思う。次期型スポーツカーへの期待も高まるが、RX−8もまだまだ現役だということだ。

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