CarKingdom.jp(自動車王国)

自動車をメインに、気になる身の回りのネタを編集人独自の視点で斬る自動車王国。

Report 試乗会でこんにちは!

新型ルノートゥインゴ久しぶりに上陸

投稿日:

先代ルーテシアベースのシャシーで走りが進化

「ルノートゥインゴ」と聞いて、一部のフランス車ファンはとても懐かしく思うに違いない。’93年に登場した初代モデルは、そのユニークな胴長スタイルと機能性の高さで14年間もの間モデルチェンジを受けずに作り続けられた”名作”。日本でも’95年か’ら02年にかけて約5000台を販売した。


新型トゥインゴは、そんな偉大な初代に遠慮することなく、時代にあったオールブランニューモデルとして刷新されての登場となった。それゆえスタイルはごく真っ当な3ドアハッチバックタイプとし、初代に比べて広い室内スペースを確保したのが最大の違いだ。とはいえ一見してユニークな存在感を見せるのは、ディテールの作り込みをこだわったため。
日本仕様として導入されるのは、「トゥインゴ」と「トゥインゴGT」の2モデル。前者には1.2l直4SOHC16バルブ75psエンジンとクイックシフト5(セミAT)が、後者には同ターボ100psエンジンと5MTが、それぞれ搭載されている。当然ながらGTを名乗るターボモデルの方が見た目にもスポーティだ。リアスポイラーや15インチアルミ(ノーマルは14インチホイールカバー)、シルバー塗装ミラー、クロームカッターマフラー、ボディ同色サイドモールなどが与えられている。電動スライディングルーフや横滑り防止システムESPもGTにのみ標準だ。
外観では少し雰囲気の異なる両グレードも、インテリアではほとんど見分けがつかない。シフトノブが当然違うほか、GTにはオートエアコンが装備されている点が違う程度で、その他はほぼ同じ。ダッシュボードはとてもシンプルな構成な構成で、ほどよくデザイン性もあり、このあたりはさすがに巧いと思う。質感はそれほど高くないが、それをデザインで救っているのだ。
試乗したのはGT。先代ルノールーテシアで使用したシャシーをベースに開発されたというだけあって、その走りは完全に1クラス上のもの。専用チューニングの電動ステアリングはがっちり感とリニア感を両立させていて、前輪はその動きに正確に反応してくれる。特に、コーナリング途中の粘り気のある安定感は絶品。そのあたりを一回りしただけで、誰もが”いいクルマだ”と賞賛の声を上げるはずだ。
固いブッシュを採用するなど、それなりにアシを固めているはずも、乗り心地だって悪くない。たしかに硬めだが、ごつごつした印象はなく、素直な動きと相まって走れば走るほどに気持ちよくなってゆく。このあたりのチューニングは欧州車、しかもフランスやイタリアのブランドにしかできない技(ワザ)というべきだろう。ルノーは、小さいクルマを作らせると、本当に天下一品である。ターボエンジンとはいえ、最大トルクの97%をわずか2000回転で発生させるから、取り扱いはラク。4500回転を超えたあたりからターボのオーバーブーストが利きだし、さらに気持ちのよい加速をもたらせた。

googleアドセンス

googleアドセンス

-Report, 試乗会でこんにちは!

執筆者:


comment

関連記事

“新しい乗り物!?” ミニE

日産リーフ試乗に登場したミニEを写真で紹介。 たとえば、この日の午前中に乗った同じくEVのミニEは、既存車両をEV化したゆえの物理的アンバランスが、ちょっとしたコク=ユニークな走り味を生んでいて、好き …

石油会社がEV充電設備の拡充を加速

石油会社、ロイヤル・ダッチ・シェルがオランダのNewMotion社(2009年設立)を買収したことに注目しました。New Motion社はヨーロッパ西部においてEV充電ネットワークを構築しています。ち …

no image

人馬一体になってきたロードスター

乗るほどに変わった僕の評価 もうね、乗るたびにいいなって思ってきました。最初はハワイの街中中心だったから、それほど楽しいと思わなかったんです。オープンカーであることの基本の楽しさがない、みたいな。要す …

no image

2代目ホンダインサイトはセダンに変身

快調なスタートを切ったホンダ渾身のハイブリッドカー インサイトに改めて注目すべき新しい技術やコンセプトがあるわけではない。ハイブリッドシステムは、パラレル方式と呼ばれるシビックハイブリッド以来のホンダ …

no image

VWトゥアレグ国際試乗会

人気モデルのフルモデルチェンジである。見た目にはキープコンセプトの部類に入るだろうが、VWは中身で真面目な勝負をかけてきた。ポイントは3つ。

Facebook

アーカイブ

カテゴリー