スイスの「Oppidum(ラテン語で城市を意味)」という超富裕層向け地下シェルター専門会社があります。地球温暖化に伴う超異常気象、太陽活動の影響を受けるソーラーフレアによる停電リスク、不安定・不確実な社会情勢による戦争リスクなどが存在する現代において、安心・安全をお金で買わせてくれる、ありがたーい存在です。
とにもかくにも、ウェブサイトに掲載されている動画(Vimeoにアップロードされているようですが、リンクが取得できませんでした・・・、批判を恐れて?w)が凄いんです!少なくとも、ワタシは爆笑しました。
「何が起こるか分からない、何をコントロールできるかも分からない今日、我々が思うことはただ一つ、身の回りの愛する人たちを守ること」と仰々しいオープニングから始まります。っで、地下シェルターですが、超富裕層向けとあって地上での生活と変わらない空間を提案しています。
シェルターですから入口のドアは分厚いです。
地下シェルターだからって、優雅さまで捨てる必要はない、と主張しています。
ムービーシアターだって完備でき避難しながらもリラックス。
プールやフィットネスジムを備えて、地上復帰に備えることもできます。
ゲストを招いて避難することができるスペースを確保することも可能で・・・、あれまぁ、ウェイトレスも避難させるんですね。まぁ、避難中とはいえ身の回りの世話係は欠かせません!
なんなら地下に地上と同じような「庭」を設けることだって可能です。
「外の世界で何が起こっていようと、貴方はゆったり休むことができ、落ち着いた雰囲気のなかリラックスし、家族や友人と時を過ごすことができます」ってナレーションに爆笑しました。
身の回りの大切なもの(資産)に囲まれて、時間を過ごすことができる地下シェルターですから、お気に入りのアート作品を収めるギャラリーを用意することもできます。
白い彫刻はギリシャ神話に登場する「ペリクレス」で彼の言葉が刻まれています。「Freedom is the possession of those who have the courage to defend it」・・・、自由を守る勇気を持つ人間だけが、自由を手に入れられるといった感じでしょうか?まぁ、つまりは、Oppidumの地下シェルターを購入するような人たち、を指しているのでしょう。正確な英語の文章ではthoseの後にaloneって言葉が入るんですけどね。
ちゃんと超絶富裕層のクルマ・コレクションも考慮して、駐車場イメージになっています。もちろん、放射性物質をも取り除けるエアフィルター付き空調システム、ディーゼル電源設備や蓄電池なども確保しています。
金塊、プラチナも安全に保管できます!ウェブサイトのトップページに流れるイラストのなかには、水耕栽培のイメージ図もあったのですが・・・、動画では流れませんでした。
まぁ、すべてはイメージで、オーナー様との綿密な打ち合わせの後に、地下シェルターの仕様を決めるのだとは思います。
さぁ、ところ変わって日本は・・・、国民一人当たりの核シェルター普及率が0.02%と低すぎる!と問題提起している人々がいらっしゃいます。令和元年、当時の立憲民主党、熊谷裕人先生が参議院で質問なさっています。
熊谷先生がデータとして引用したのがNPO法人「日本核シェルター協会」が2014年に発表した、とされるものです。ホームページを拝見したところ、日記のようなサイトになっていました。当該NPO法人はなんじゃらほい、と思って調べてみたら「核シェルター機材の輸入・販売」を行う、株式会社織部精機製作所、というところの社長夫婦が運営なさっているのですね。
内閣府のホームページで確認したところ、直近(2020年)に得た会費はわずか6万円でした。つまりは、賛同者がほとんどいらっしゃらない、ということでしょうね。
熊谷先生、よくもまぁ、こんなひっそりと活動しているところから「データ引用」したものですね・・・。最近では文春ラインで公開された記事(Yahoo! ニュースに転載)されたものでも、引用されていましたね。そして、「核シェルター普及協会」なる団体の設立趣旨でも、「0.02%」が引用されている模様です。
役員名簿を見てみると顧問には石破先生や原田先生の名前が・・・。
あれ?なんか脱線し過ぎました?
あー、そうそう、安心・安全は自分のお金で買うものです、ってお話ですね。地下シェルターはもちろん、住まいの分散化(避難できるよう)、移動手段の分散化(クルマやバイクに限らず、船や飛行機)、資産の分散化(現金、換金性の高いモノ、物理的な配置)・・・、そこまでして生き延びたい、と思える生への欲求、超絶富裕層は逞しいですね。