アメリカのマッスルカー代表格、ダッジが「SPEED WEEK 2022」という自社のイベントで、次世代ダッジ・チャレンジャー(電気自動車:BEV)を公開しました。正式名称は「ダッジ・チャレンジャー・デイトナSRTコンセプト」。
プレゼンテーションで飛び出すワードで気になったものをいくつかピックアップしてみましょう。「Brotherhood(兄弟愛)」とか「Tatoo of the industry(業界におけるタトゥのような存在)」とか・・・、チョイ悪全開!「SUVとピックアップトラックはクーペの4倍売れている」という自虐ネタもねじ込んでいました。
どうです、この血中テストステロン濃度過多な感じ?(笑)
NOT FOR EVERYONE
AND WE LIKE IT
ってキャッチコピーも斬新です。日本語に意訳すると
万人向けではない
それでいいのだ
って感じでしょうか。
詳しいスペックはまだ分かりませんが、「800V“バンシー”プロパルション・システム」と呼ばれるパワートレーンを搭載。そして、ハイライトは3点(いずれも特許出願中)あります。
R-Wing:フロントボンネットに採用される、風洞のようなものでダウンフォースというよりも、空力特性を向上させるものだそうです。
フラットゾニック・チャンバード・エキゾースト:なんとなんと、BEVにもかかわらず最高126dBのエキゾースト音を奏でるというではないですか。もはやエキゾースト音というよりも、外部スピーカーを搭載して音を出すわけですから・・・、街宣車?(笑)
eRupt: 多段変速速トラスミッションと電子制御式シフトです。ポルシェ・タイカンは2速ですから、チャレンジャーはどうするんでしょうね?あとステアリングホイールには「オーバーテイク・ボタン」のようなものが搭載されていて、一時的に出力を上げることもできるとか。
いやぁ、マッスルカーらしさをBEVにも残そうとするダッジの涙ぐましい企業努力が感じられます。
自動車王国的には「エキゾースト音」にくぎ付けですね・・・。“そんなに画期的なこと?”というのが正直な思いでした。というのもミルテックという会社が、テスラ向けにこんなモノを既に投入しているんです。
アンチラグシステム(ミスファイアリング・システム)の排気音まで再現・・・。ボリュームも音質もスマホで調整できる優れもの。YouTubeだと本当の音質がイマイチよくわからないので、実車で聞いてみたいものですね。
せっかくのBEVなのに内燃式エンジンサウンドを捨てきれないのは、パラダイムシフトゆえの悪あがきの一種なのか、ノスタルジーなのか・・・。YAMAHAとポリフォニーデジタルがタッグを組んで、この手のBEV用エキゾースト音制作したら・・・、物凄いものが出来そうですけど。