CNBCで面白い話題が取り上げられていました。なんとVolkswagenがVoltswagenに名称変更する4月29日付けのプレスリリースが“手違い”により一時的に北米VW社のホームページに掲載されていた、というのです。日本語だとフォルクスワーゲンから、ボルツワーゲンって言われてもピンと来にくいかもしれませんが、ようはボルテージを表す「ボルト」の複数形ってことです。
つまりは・・・、電気自動車を全面に打ち出していく、という決意表明のようなもの。なお、一時掲載されたプレスリリース“public declaration of the company’s future-forward investment in e-mobility.”( eモビリティへの将来的投資の公の宣言)というタイトルだったそうです。
プレスリリースは不完全なもので、引用コメントならびにVW社のテネシー州チャッタヌーガ工場の写真が抜けていた、ともCNBCで報じられています。チャッタヌーガ工場はVW社がI.DクロズとI.Dバズを生産する、と既に発表していますね。
っで、 EVには「Voltswagen」のバッジを装着し、内燃式エンジン搭載車には「VW」のバッジのみ装着、だそうです。 VW社では2030年までにヨーロッパで販売する車両の70%(今までの目標は35%)をEVとし、アメリカや中国は50%という目標を掲げています。
ほとんど再生されていませんが昨年、YouTubeに意味深な動画がアップロードされていたようです。
ただ、物凄く気になることがあるんです・・・。CNBCほどの大手報道機関の記者が当該プレスリリースをスクリーンショットすらしないで、ここまでみっちり記事を書きますかね?まさか・・・、バズらせるためのVW社とCNBC協業の「新マーケティング手法」ではないか、と疑ってしまうのが自動車王国的視点です(笑)。
っで、Voltswagenのドメインはどうなっているんだろうと思って調べてみたら、なんとドットコムは2003年から取得されていますね。ドメイン不正利用報告受付窓口の電話番号が「+49」ってことはドイツですね・・・。偶然でしょうか?
日本はどうなっているんだろう、と思って見たみたら・・・、co.jpは空いていますね。まぁ、voltswagen.comにサブドメイン設ければいいだけですしね・・・。
ここで一つ、自動車王国的爆弾を投げておきましょう。VW社による積極的なEV展開は、本当に気象変動うんぬん対策のためなんでしょうか?いわゆる“ディーゼルゲート”でアメリカならびにカリフォルニア州によってVW社に科された罰金は20億ドルです。その20億ドルを元手として、アメリカでは「エレクトリファイ・アメリカ」というEV充電ステーション(どのEVも充電可能だが、一部アダプター必要)の拡充が図られています。その数2000か所・・・。
参考までにヨーロッパでは「イオニティ」というEV充電ステーションが、BMWグループ、フォード、ヒュンダイグループ、M・ベンツ、VW、アウディ、ポルシェの共同出資(約2億ユーロ)で展開されていますが、計画400か所に対して現状、337か所・・・。
予算20億ドルのデカさを思い知らされます。と同時に、転んでもタダでは起きないVW社のスタンスを感じ取ってしまいます。アメリカでのEV生産することで影響力(有権者の雇用、部品調達などは力になる)を得ながら、CO2クレジットも入手して、ひいては罰金回収へつなげる・・・。
【3月31日9:02更新】
ID.4のデビューに合わせたマーケティング・ジョークだった、ってVWが声明を発表しました(笑)。でも、自動車王国的爆弾は事実ですよっ!