昨日、東京・六本木にある「M・ベンツ・コネクション」へ出向いてきました。まずは、新たに始まった「My Service」なるアフターセールスのプログラム発表(延長保証など)から。最近は車齢8年以上がM・ベンツ顧客の5割に達しているそうです。まぁ、そんな長期保有に対応するためのアフターサービス充実ですねっ。最近はフェラーリでさえ、メンテナンスフリー・プログラムを7年間展開しているくらいですから!
続いて、フランクフルトモーターショーでお披露目されたコンセプトカー「F125!」が東京にも持ち込まれ、担当エンジニアによるプレゼンテーションがありました。
4輪モーター駆動、燃料電池、高電圧リチウムサルファーバッテリー、軽量ハイブリッド構造ボディシェル、ボディ一体型水素吸蔵合金装置などの先端技術を盛り込む、という意欲作です。技術が確立されコストが見合うようになってから順次、市販車にフィードバックされていくと思います。
最も気になったのは「3Dバックミラー」なるものです。高速域では遠くのものまでがよく見え、低速域では周囲のものがよく見えるという可変視野の持ち主です。最近は歩行者を検知するシステムが確立されているようですから、背後に迫る覆面パトカーも認識できたらいいのに。それを組み合わせたら・・・。
ボディにはカーボンファイバー、FRP、メタル・プラスチック・ハイブリッド構造を組み合わせています。個人的には、とにもかくにもカーボンファイバーが気になっています。これだけ「修復が高額で難しい」と言われているんですから、量産モデルには厳しいのではないか、という点です。ダイムラーAGリサーチ、アドバンスドエンジニアリング プロダクトイノベーション・プロセステクノロジー担当バイスプレジデント、バーラト・バラスブラマニアン氏(肩書きだけで実に60W!)に質問してみました。
(写真左はバラスブラマニアン氏、右はM・ベンツ日本代表取締役副社長、マークオリバー・ナンディ氏)
そもそもF125!はセンサーをふんだんに使いパッシブセーフティ、先進ドライビングアシスト技術の採用を想定しています。よってF125!は滅多なことで事故に遭うことはない、という軽いジョークで返答されたんですが…、会場ではウケませんでした(笑)。真面目な回答としては現状、修復には「切って、貼る」ということしかないようですが、使う部位を工夫するとのこと。スーパーカーのようにボディすべてをカーボンファイバーにするわけじゃないですからねっ。
アルミ、高張力鋼板、FRP、カーボンファイバーをうまく融合させる研究が進んでいるようです。どうやら「接合技術」が色々ありそうです。そういえば、釘(リベットの類?)の復活もあるとか。ちなみに、年明けにデビュー予定のSLクラスのトランクリッドにはカーボンファイバーを採用するらしいですよ。
車両置き場に足を運んでみると、ベールに包まれた車が・・・。一体、何でしょう?もしや、実証実験に用いられた燃料電池車両のBクラス?って・・・、そもそも写真撮ってよかったのかしらん・・・。