日本には正規輸入されていない「シボレー・コロラドZR2」は、アメリカではミッドサイズ・ピックアップトラック、という位置づけのモデルです。まぁ、ミッドサイズとは言っても、そこはアメリカです。全長5403mm×全幅1948mm(ミラー含まず)×全高1834mm、ホイールベース3264mm。なかなかデカいですよね?
そんなコロラドZR2をベースにした、アメリカ陸軍の歩兵分隊車両が誕生しました。部品の9割は市販車と共通、だそうです。シャシーはもちろん、エンジン(2.8lデュラマックス・ディーゼルターボ)もトランスミッション(6速AT)もサスペンション(マルチマティック DSSVダンピングシステム)もコロラドZR2と共通。つまりは、コスト削減に役立つ、ということでもあります。
とはいえ、649台を214億3000万ドルで納入しています。なお、アメリカ陸軍は追加で1416台の発注枠(予算確保は済んでいる)を持っている、とのことです。性能的に優れていた、ということもあるのでしょうが、コロナ禍においても、HERTZ倒産を受けても、GMの売上ポテンシャルとして見ておくべきポイントでしょう・・・。
っで、このZR2ベースの歩兵分隊車両は、GM傘下にある「GMディフェンス社」という会社からリリースされました。昨年、この歩兵文体車両開発でイギリスのリカルド・ディフェンス社と提携を結んでいました。
リカルド・ディフェンス社って、リカルド社傘下。おっ?リカルド社って、そういえばミニのエンジンを開発してませんでしたっけ?んで、マクラーレンはエンジンの製造を委託している先でしたね。“あの”マクラーレンF1のトランスミッションを開発・製造したのも・・・、リカルド社でしたね。ん?ブガッティ・ヴェイロンのDCTもか。うーん、GMの話だったけど、リカルド社に興味が・・・。
もとい。
GMディフェンス社のホームページが興味深いです。というのも、同社が燃料電池を絶賛イチオシ中であるように見受けられるんです。現在、水素は天然ガスから生成されていますが・・・、技術革新により水から容易に水素を取り出すことを考えているように思えてなりません。
車両での活用は知れたところですが、アメリカ海軍が開発中の無人潜水艦にGMディフェンス社開発の燃料電池搭載で、1000時間以上の稼働実証実験確認済み・・・、だとか。おまけに燃料電池を活用した小型発電機の開発も行っているようですね。
NECのような軍事兵器製造反対、という平和主義を理解しないわけではないですが・・・、やっぱり軍事兵器には最先端技術が集う気がしてなりません。