ネットでのリーク情報(エンバーゴ破りして広報から怒られないんでしょうかねぇ?)は世界を文字通り瞬時に駆け巡りますから、この写真を見て”ああ次のレンジローバーね”とお思いでしょう。そこは自動車王国、何もこれからいっぱい雑誌で取り上げられるであろう次期モデルなんざ、どーでもよろしいんです(笑)。イギリスの老舗自動車雑誌AUTOCARに面白い記事があったのでご紹介しようと思います。
レンジローバーって、ランドローバー社のトップ・オブ・ザ・レンジで、一般的には「高級車」との認識があります。しかし、ランドローバー社にはそこまでの認識がなかったようで、初代モデルなんて5ドアモデルの投入までに15年も費やしています。スパルタンでなければならない、というオフロード呪縛に憑りつかれていたのかもしれません。でも、80年代くらいから富裕層家庭のガレージに少なくとも高級セダンとレンジローバーはセットで置いてあるものになっていましたし、レンジローバーもどんどん高級なインテリアに変化していきました。
2代目は本革と木目パネルをふんだんに用いて、エアサスも奢って(良いか悪いかは別にして・・・)、より高級な位置づけにしてきました。2代目の登場から1年ほど経って、ランドローバー社はBMW傘下に収まりました。BMWから送り込まれたチーフエンジニア、ヴォルフガング・ライツェルが目論んだのは、レンジローバーの更なる格上げだったんですって。内外装の見直しはもちろん、やっぱり顧客を圧倒するには・・・、大きなエンジンという結論に達したようです(笑)。
ブっ込んでます、当時の750iLが搭載していたV12エンジンです!!“上にある2代目の写真、なんかビミョーに違うなぁ・・・”と思っていた方は鋭いです。これはV12エンジンを搭載したテストカーで、オーバーハングが15㎝ちょっと延長されているんです。テストカーは2台製作され、エクステリアの変更案も盛り込まれていたそうです。しかし、V12モデルが市販されることはありませんでした。まぁ、シャシーの見直しも考えたら、コストに見合わなかったんでしょうねぇ。そこでBMWが注力したのは3代目です。
3代目レンジローバーは、革新的でしたねぇ。それまでのレンジローバーとまったく異次元の走りを披露してくれましたし、モダンなインテリアは・・・、陳腐な表現ですがまるで高級ホテル。まぁ、そんなBMW渾身の3代目を投入した頃、ランドローバー社はフォード傘下に。ヴォルフガング・ライツェルはのちにフォード・プレミア・オートモーティブ・グループに転職し、相変わらずV12エンジンの搭載を画策していた、と噂されていましたフォード傘下でV12・・・。はい、アストンマーティンのエンジンを搭載しようとしていたそうです。一体、何でV12エンジンにこだわり続けたのか?答えは意外と単純です。
新車時価格を10万ポンドオーバーにさせたかったんですって(笑)。
4代目はいよいよそのバリアを超えるんじゃないでしょうか?あっ、蛇足ですけどレンジローバー・エボーク、売れに売れまくって、イギリス・ヘイルウッド工場は4500名が24時間体制で生産中だそうです。50年の歴史上、初めてだとか。いやはや、新しいレンジローバーも投入される頃には工場拡大を迫られるかもしれませんねっ!
Our View
Photos of 2014 Land Rover Range Rover has been leaked and I’m sure many of you have see them already on internet. What I found was a very interesting article on Autocar about Range Rover trying to become.. more luxurious than what it has been. The answer? V12 engine. Head over to Autocar for more detail!
レンジローバーとV12エンジン?!
投稿日:
執筆者:koganemushi