アクセルペダル問題から端を発した、トヨタリコール問題。
フロアマット改修に始まり、アクセルペダル改修、現在ではETC(電子スロットルコントロール)問題、
そしてハイブリッド車のブレーキ問題ですね。もうお腹いっぱいな感じなんですが、
新たに浮上しているのが、先日ちょっとだけ触れた元弁護士による暴露です。
ディミトリオス・ビラー氏は、元トヨタの弁護士。製造物責任部門を率いていた人物です・・・。
トヨタ・アメリカがリコール隠しを行っている疑いがあると、本社に直談判しに来た人物なんです。
直談判後うつ病を発症し、莫大な退職金(守秘義務のため)をもらって退職した人物でもあります。
ビラー氏によるとトヨタのSUV、4Runner(日本名:ハイラックスサーフ)の横転事故多発は
リコール隠しである、とのことなんです。トヨタは関連資料の仮差押判決を勝ち取ったんですが、
議会にまんまと提出されたんです。メディアに黙殺されてきた弁護士、急浮上です!
というわけでリコール問題に、新たに横転問題が加わりました。
SUVの横転って・・・、無理な運転に原因があるようにも思えるんですが・・・。
さて、「今後の展開」なんですが、株価にスポットライトを当ててみようと思います。
現在、トヨタの株価は先週金曜日(2月26日)の終値で3330円。
今年1月15日の終値が4200円ですから、結構売り込まれてきました。
まずリコール対象が800万台以上と言われています。
仮に改修費用が1台1万だとすると800億円、対策費(弁護士、外部検査、CM等)で500億、
今後の訴訟で・・・、和解金で500億。加えてリコール問題の影響で売上減になると・・・、痛いです。
一時的に2000億の影響、と考えておくのはどうでしょう?
F1撤退で年間800億円程セーブして、1ドル90円前提(現在88円台)で円高に備えたのに・・・。
当面、一般投資家、機関投資家ともに売り攻勢をかけてくるのは間違いありません。
<私見>
海外の金融機関は一時的に”パニック”売りを演出することで、値崩れを発生させるでしょうねぇ。
と同時にコールオプション(将来、株を決められた価格で購入できる権利)を大量に購入して、
ほとぼりが冷めたころにオプション行使でボロ儲け。
他人の不幸は蜜の味、とはまさにこのこと。
長期安定株主はパニック売りのなかでも、静観していればいいわけです。
売買なんてせず何かするのであれば、コールオプションは狙い目でしょうね。
一般投資家はとりあえず”流れ”に乗って、短期売買がベストでしょう。
売り優勢、買い優勢、とシーソーのように日々変化することが予想されます。
トヨタにとっては、またとない自社株消却のチャンス到来です。
リコール問題が会社経営に、そして株価にどのような影響をもたらすのか、
我々はひとつの歴史的変革期を目の当たりにしています。
と同時に、どれだけのフォローが関係省庁から得られるのか、見物ですよね。
税金納めるだけ納めさせて、まったくフォローしないのであれば・・・、ヤクザよりタチワル(笑)。
トヨタリコール問題、今後の展開を大予想!
投稿日:2010年2月27日 更新日:
執筆者:koganemushi