揚げ物が好きだ。週に一度はトンカツを喰らう。だから腹が出てると言われようが、食う。これから原稿10本だから英気を養わねばとか、昨日原稿10本書いたから栄養取らねばとか、さまざまな理由を付けてでも、食う。ご飯を少なめにしてもらっても、脂の多いロースしか食べない。
脂の摂取量、ヒレよりロースの方が少ない、なんて都合のいいデータをどこかで読んだことだけは、覚えている。というわけで、週に一度は脂っこいお話をしましょ。まずは近場からじわじわと攻めていきたく。広尾駅から天現寺橋の交差点に向かって徒歩3分。広尾 貴香村にはじめて行った。ひつこいけれど、以前に通りかかったとき、外のメニューボードにカツカレーが載っていたから、気になってはいたのだ。
ようやく、行く機会に恵まれたわけだけど、初めてのトンカツ屋さんでカツカレーもどうかと思い、いつもの如く、一番高いロースかつ系のメニューを探す。ちなみに、初めての店では一番高いロースかつ系を食べることにしている。それでがっかりならもう行かなくて済むし、美味かったらまた来てランチメニューにトライすることもできるからね。
で、千八百円也のロースかつ膳を注文。おばさんの愛想がめっちゃいい。ご飯少なめ、って言ったら、ちょっと笑われた。「そんなお腹しはってからに」ってか?あはは、そうだわな。店の雰囲気、ちょっと変わってる。昔はイタリアンかなんかやったんとちゃう?ラウンドしたカウンターに、テラス気味のテーブル席など、どう見てもトンカツ屋さんじゃない。まあ、雰囲気で食べるもんでもないから、ええけど。
待つこと、しばらく(すぐ出てくるトンカツ屋さんはだめだ。ちょい首が長くなる方がいい)。出てきたのは、ドレッシングに浸らないよう網に載せられたカツ、ご飯、みそ汁、ひじきの和え物、おしんこ。ソースは3種類で、ウスター、とんかつ、ゴマだれ、という内訳。塩が特別に用意されているのは、○。
肝心のカツの色は、やや濃いめのキツネ色。二度揚げ流やね。しかも、衣が薄い。個人的には、美味い衣もしっかりと味わいたい派、なんやけど。
やまと豚を使っているらしい。肉質はむっちり系。ほどよい甘みの脂身と一緒に食する分には舌応えアリだが、火の通りが良過ぎるのか、身だけどいただくとちょっとパサついた印象。なんとか好みの範疇だけど。ソースの味も、キャベツも、付け合わせはごくごく標準レベル。
1800円の価値があったかと問われれば、ぎりぎりかな。立地を考えると、まあ妥当やろね。今度は、迷うことなくカツカレーを食べてみようと思えたという点では、収穫アリ。
●乗ったクルマ
・ランボルギーニガヤルドスパイダー(きれいな黄緑。新車はヤレてなくていいね、やっぱり)
・アウディTTクーペ
●書いたクルマ
・フォードGT、コルベットZ06、M・ベンツSLクラス、など
●読んだ本、雑誌
・誘拐の果実(真保裕一)
●食べたもの
・広尾 貴香村のロースかつ膳