水素で走る環境に優しいクルマ開発中
新型ザフィーラの試乗は前回お届けしたとおりですが、試乗会では旧型ザフィーラベースの燃料電池車、ハイドロジェン3に同乗試乗させてもらいました。
GMといえば、次世代燃料電池車に最も力を入れているメーカーの1つ。石油残埋蔵量に関しては諸説紛々でご都合主義に解釈されることが多いのですが、環境面を考えても石油にこれ以上頼るのはつらい。燃料電池は、内燃機関の後継として最も現実的な選択肢だと言われています。
GMでは2010年までに、競争力のある燃料電池車を開発、実証すると宣言しています。つまり、既存の内燃機関車と同等の性能、価格、生産効率を整えるということです。そのための次世代技術としては、燃料電池スタックの小型化・高効率化、システムの簡略化、水素の極低温圧力貯蔵などが挙げられます。
むずかしい話はそれぐらいにして・・・。同乗したハイドロジェン3の特徴は、ガソリン車用のエンジンマウントとフロントサブフレームを流用した燃料電池車であるということ。既存のクルマや生産設備が上手く活用できるというわけです。もっとも、燃料電池システムが進化すれば、クルマの形状、システムも大幅に変わる可能性があるので、あくまでも1つのステップとして有効、というべきですが。
多少、リアシート下の床が上がっているだけで、居住性には何ら問題ありませんね。これならフツウに使える。最高速度は160km/hも出るというし、航続距離も400kmなら問題ないでしょう。ボクの古い跳ね馬なんて120Lも入るくせに東京から浜松まで行けませんから(なんて公害車!!あまり乗らないですけど)。
取材日は、ちょっと調子が悪かったようでしたが、それでも乗せてもらっている限りはフツウのクルマ。当たり前ですね。エンジンの音が聞こえないのは、やっぱり寂しい気もしますが。