トヨタ初の量産BEV、BZ4Xにリコールが出されたのは今年6月のことでした。
(以下、トヨタのホームページより抜粋)
【リコール概要】
1.不具合の状況
タイヤを取付けるハブボルトにおいて、急旋回や急制動の繰返し等で、当該ボルトが緩む可能性があります。そのため、そのままの状態で走行を続けると、異音が発生し、最悪の場合、タイヤが脱落するおそれがあります。
2.改善の内容
全車両、当面の措置として、使用者に対し使用停止を要請し、対策が決定次第、恒久対策を実施します。
自動車王国は、「リコール」を必ずしもネガティブなこととは捉えていません。もちろん、最初から完璧な製品づくりが望ましいのは事実ですが、量産前に気づけなかった不具合を無償で修理してくれるのですから、消費者にはありがたい制度だと思っています。
日本でBZ4Xは「リース」販売のみですが、アメリカでは顧客に「販売」されています。そして、Redditに公開されていたのは、とある BZ4Xオーナー が「TOYOTA MOTOR SALES, USA」から受け取った手紙でした。
リコールのご案内にあるようにBZ4X、乗らないでね!
トヨタにとって顧客の安全が第一です!
問題解決に努めていますし、解決策が見いだせたらすぐにご連絡します!
って感じでした。
そして、ここからが自動車王国注目ポイントです。
1.ディーラーに連絡すれば車両の引き取り、リコール解決策が見出せるまで無償保管
2.現在、BZ4Xオーナーには無償で代車が提供されているばかりか、ガソリン代も支給
3.ローン/リース・ユーザーには5000ドルの減額、車両代金支払い済み購入者には5000ドル支給
4.2024年12月末まで「EVGo」の充電ステーション利用“枠”の追加支給
5.新車保証の延長(リコール発表時からリコール解決時までの期間をプラス)
6.希望者からはBZ4X買い取り(当たり前ですが、車両のコンディションによって金額は異なるそうです)
なお、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)のリコールページを漁ってみたら、BZ4Xのリコール台数は258台でした。「兄弟車のスバル・ソルテラはどうなのよ?」って思った方は、鋭いです。アメリカに上陸している403台はリコール対象に該当するのですが、まだディーラーにも、消費者にも引き渡されていなかったんですって。
それにしても、この至れり尽くせりぶり、凄くないですか??「トラブル時こそ顧客のハートを掴むチャンス!」みたいな敏腕営業マンの逸話を耳にすることはありますが、このトヨタの神対応ぶりはどこぞのMBA講座で取り上げそうな事例だと思います。
長期化しているハブボルト問題、真相は何なんでしょうね・・・。