facebookのP4/5Competizioneというファンページで面白い記事を見つけました。自動車王国でかつてサラッと取り上げたことがある、James Glickenhaus氏の回想録です。
ちょっと長いですが、お付き合いください。
先日、アメリカにあるFerrari Chatという掲示板でランボルギーニ・ミウラの話題になったんです。どの有名人がどんなフェラーリに乗って、どんなランボルギーニに乗って、と井戸端会議をしているなか、ある人がマイルス・デイヴィスはミウラをクラッシュして、中でそのまま居眠りした、と書き込んだんです。
“いやいや、待てぃ!それは違う!”と記したのが、このJames Glickenhaus氏。ちなみにこの方、裕福な家庭に生まれ、映画監督として40代まで過ごし、ファミリィビジネスである投資顧問会社(SEC登録50年以上ですから・・・、凄いです)のアドバイザーへと転身を遂げた・・・、ちょっと謎の人物です(笑)。まぁ、フェラーリエンツォをベースにワンオフモデルをフェラーリ社に発注するくらいですから、相当なお金持ちです。
っで、このGlickenhaus氏・・・、マイルス・デイヴィスがミウラをクラッシュした現場に居合わせたんですって。60マイル(100㎞/h弱)は出ていそうなミウラが直角ターンを試みクラッシュ。すぐさま車両に駆け寄り中を覗くとズボンから両足首の骨が突き出たマイルス・デイヴィスの姿が・・・。二人の会話はこんな感じだったそうです。
マイルス:俺の車は大丈夫か?
Glickenhaus氏:いやっ、ダメっす・・・
マイルス:ダメージがどんなもんか、見ねぇーといけねー
Glickenhaus氏:いやっ、動いちゃダメっす・・・
車内に落ちていたシャツを破り止血するよう伝え、同じく車内に落ちていた白い粉の入った袋を確認したGlickenhaus氏。ひとつの袋は破れて散乱し、ダッシュボードが薄ら白くなっていたそうです。早速、袋を掴むと「てめぇ、何しやがんだ?!」とマイルスに怒鳴られるも下水に捨て、雨水で白い粉を拭けるだけ拭き取ったそうです。
よくジミー・ヘンドリックスを助手席に乗せて暴走していたんですって(笑)。
やがて警察が来て、二人別々に事情聴取。
時間はしばらく経って「Shakedown」という映画を監督した、Glickenhaus氏。主役にはピーター・ウェラーを起用し、マイルス・デイヴィスが大好きだという彼にこの話をしたそうです。マイルス・デイヴィスのコンサートに出向いたピーター・ウェラーは、バックステージまで出向きマイルスに直接この話の真偽を確認(笑)。
マイルス:よぉロボ!(ピーター・ウェラーといえば「ロボコップ」ゆえに)
ピーター:この話、ホントですか?
マイルス:(ゆっくり、静かに・・・)あの白人野郎が誰だったのか、気になってたんだ・・・。
感謝している、と伝えてくれ。あと機会があればいつでも会いに来い。
事故後、マイルスはほぼ1年間公に演奏することはなく、自宅地下で音楽づくりをしていたそうです。このテープはSal (Sal Moscaというジャズピアニスト:故人)の手に渡っているそうで、中身は相当荒々しいとか・・・。秘蔵のテープが出回るときが来るんでしょうかねぇ。
Glickenhaus氏はこんな曲をページにアップしていました。凄い人には、凄い逸話があるものですね・・・。
あっ、あとマイルスはこの事故後、新しくミウラを購入したそうです。
Our View
An amazing story of Miles Davis crashing his Lamborghini Miura was uploaded on James Glickenhaus’ facebook fan page. Head over to https://www.facebook.com/P45Competizione for more!